どうも、底辺芸人です。
いきなりですが漫才とコントの違いって分かりますか?
一般的なイメージでは喋りの話芸が漫才で小道具などを使って演技をするのがコントという認識があるかもしれません。
他にもマイクの前でスーツを着て喋っていたら漫才、テレビで言うならセットの中で動きがあり、ボケとツッコミが何かしらの役を演じていたらコントという認識もあるかもしれません。
ただ、漫才の中でもコントのように役に入ったりもしますしコントでも喋りだけで行うスタイルもあります。
という訳で今回は漫才とコントの違いを解説していきたいと思います。
漫才とコントの違い
まず結論から言います。
これは僕の認識ですが最初から役に入っていればコント、そうでなければ漫才です。
勿論例外もありますが…。
これは明確な違いが生まれる時とそうでは無いときがあります。
まず、先ほども言ったようにマイクの前で喋りだけで笑いを取る場合は確実に漫才です。お互いに役に入ったりはせずに基本的に素のままで喋ります。
分かりやすいのは漫才師が登場した時に「どーもー!○○でーす!」と自分達のコンビ名を名乗りますよね。
ここでは素のままという所もポイントです。
漫才とコントの違いを分かりやすくネタで紹介
いきなりですが、このネタを観てください。 コント師の「ファイヤーサンダー」さんのネタです。見た感じは漫才だと思いますよね?
ですがこのネタはタイトルにもあるようにコントなのです。
それは何故なのか。最初に言ったように役に入った状態での登場だからです。
自分達のコンビである「ファイヤーサンダー」ではなく架空の漫才師「東京ノストラダムス」として登場して話を進めていますよね。
動画を観ていけば暗転や音響を使ったりしているのでコントなのも分かりやすくなってきますが人によっては漫才と思う人もいるかもしれません。
コントの場合は基本的に役に入った状態でのスタートです。友達同士だったり、店員と客、先輩と後輩など様々な設定がありますが、それが徐々に明かされていくような展開になることが多く、日常の中の一つの場面を切り取っています。
漫才の場合はボケのフリートークに対してツッコむというイメージですかね。フリートークなので役に入ることは無く素のままで話します。
それではもう一つ今度は逆のパターンを観てください。社会人漫才師「サーフボードストレッチ」さんのネタです。
観て頂ければ分かりますが漫才に中に音響を使用しています。
ですが、これはタイトルにもあるように漫才です。
それは何故なのか。自分達の素で登場しているからです。役には入っていません。
先ほどのファイヤーサンダーさんのネタは最初から役を演じています。ここが大きな違いですね。
ネタの途中で役に入ったとしても最初が素であればそれは漫才になるのです。
漫才コント
突然ですが「漫才コント」もしくは「コント漫才」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。
これは文字通り言えば漫才の中でコントをすることなのですが喋りだけの漫才と違うのは途中から役に入ってコントを演じていくという点です。
勿論「漫才コント」なので道具なども無くセンターマイクを挟んだ状態で行います。
よくある入り方としては「俺はファミレスの店員やるからお前は客をやって」のような形ですね。漫才を見ていたら一度は聞いたことあるフレーズだと思います。
先生と生徒でも店長と新人バイトでも何でも良いですが漫才コントの場合は必ず役に入るための説明があります。
入り方もそれぞれで「○○に憧れてるんだよねー」のような少し雑な入り方もありますが、これは見ている側にこれから始まる漫才コントの設定と、どっちがどんな役をするのかが伝われば充分なので多少雑になったりもします。
漫才コントがあるのでコントとの違いが分かりにくくなっているという点も少なからずあると思います。
なぜ漫才とコントの違いが分からなくなるのか
そもそも、なぜ漫才とコントの違いが分からなくなってしまうのでしょうか。
これは先ほども言ったように「漫才コント」の存在が大きいです。漫才の中で役を演じてしまうので、その部分だけを見ると喋りメインのコントと見ることも出来ます。
逆に殆ど動きなども無く喋りだけのコントもあります。この場合は「漫才でも良いのでは?」と思われてしまいます。
ただ、漫才コントの特徴としてネタの入りから役に入っていることは基本的に無いです。
必ず役に入る理由を言ってから始めないと観ている側は理解できないですからね。
これがコントの場合は服装やセット、小道具があることによって説明なしでも判断させることが出来ます。
「役に入っている」という点だけ見てしまうと漫才なのかコントなのか分からなくなってしまう人もいるかもしれません。
漫才=しゃべくりというイメージ
あと大きいのは漫才=しゃべくりというイメージが付いている部分もあると思います。
お互いが喋りだけで笑わせる。それこそが漫才と思っている人もいます。
それもあって喋りよりも役に入っている部分が多くなると漫才ではない!とみなされてしまうこともあります。
これに関しては人それぞれですが最近は漫才も色々な形があるので好き嫌いもあるのかもしれません。
僕は基本的に登場から役に入っていなければ漫才であると思っています。内容の9割がコントでもどちらかしか喋らなくても。
じゃあキャラ漫才はどうなんだ!という話にもなりますが、そこら辺はまた別の話になってきますので今回は辞めます。
まあキャラ漫才と言うのはその人が舞台に立つ上でのその人のキャラクター、言ってしまえばその人にとってはそれが舞台上の素なので役とは違うとは僕は思いますが。
漫才とコントは違う!
ここまでをまとめると最初から役に入っていればコント。そうでなければ漫才だと僕は考えています。
漫才の途中からコントに入っても最初に素のまま出てきたら漫才です途中でコントに入るための説明があれば漫才コントです。
コントは自分達の関係性などの説明は一切なく日常の一つを切り取った場面からいきなり始まりますよね。
なぜならそういう日常の場面なので説明などが合ったら世界観が崩れてしまいます。その設定などを分からせるために話を進めていき、その中に笑いが詰め込まれているということですね。
漫才で良くある客席に話掛けたり客いじりみたいなことはありません。ファミレスならファミレスという世界の中にいるので客席にいるお客さんに話掛けるのはおかしいですからね。
という訳で漫才とコントの違いを説明していきました。人によって多少解釈は違うかもしれませんが漫才とコントには確かな違いがあります。
そういったことを考えながらネタを観るのも面白いかもしれませんね。
ありがとうございました。
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